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貧血の原因って何?あまり知られていないサラセミアについて
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サラセミアとは?
 サラセミアという言葉はほとんど聞いたことがなかった。
 自分自身最近になって貧血に悩まされるようになって初めて色々調べてみた。
 貧血なら鉄分を採りなさい!
 ネットにはそんなことばかり書いてある。

 確かに鉄分をとらなければ貧血症はまぬがれない。
 しかしひとつ勉強を兼ねて色々調べていくうちに学んだこともある。
 それは一言で貧血と言っても色々な原因があって色々な貧血の症状があるということ。

 症状は「たちくらみ」や「めまい」みたいなものが主流だが、病気の場合は色んな症状を伴うことになる。
 また赤血球なんかも影響があって、赤血球の大きさや色が大切な指標となっていることも見えてきた。
 なんとなく調べてみなければ知らなかったことばかりだ。

 そんな中赤血球を調べていくと、サラセミアという病気があることを知った。
 サラセミアとは地中海地域にすんでいる住民に多く発症する貧血性障害のひとつだ。
 この地域に多くの発症事例があることから「地中海性貧血症」とも呼ばれているらしい。

 地中海と言えば海。
 北側は世界で最も大きな大陸であるユーラシア大陸が連なる地域。
 南はこれまた大きな半島ともいえるアフリカ大陸が連なっている。

 この重要な地域の水源としても活躍する非常に貴重な海が地中海だ。
 この地域の人々が悩んでいるサラセミアと呼ばれる病気について調べてみたことをここでまとめてみようと思う。
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サラセミアが流行したのは何故だろう?
 オリーブオイル、赤ワイン、白ワイン、香辛料といったものは地中海の代表的な地域産物のひとつ。
 ローマ帝国はこの地中海を中心として様々な貿易を行ったとされている。
 地中海近辺の人気の料理は日本でも馴染みが深い。
 日本ではこのヨーロッパ周辺エリアの料理は地中海料理として知られており、レシピ本も多く発売されている。

 代表的な原材料と言えばやはりパスタは欠かせない。
 パスタ、オリーブオイル、酢、ニンニク(ガーリック)、ハバネロ赤唐辛子は料理の基本で日本ではペペロンチーノなんかが人気を集めた時代もある。

 このようにある意味、王道でありながら独特の食文化をもつ地域が地中海。
 ユーラシア大陸とアフリカ大陸をつなぐ重要な拠点となる地域でもあり度重なる戦争の舞台となった歴史もある。

 サラセミアはこんな魅力が多い地中海で多く発症してきたとされている。
 その原因とはいったいなんだろうか?

 その答えはサラセミアが遺伝的な疾患であることが最大の要因として考えられている。
 ひとつの地域に集中する病気の特徴と言える遺伝性疾患。
 この特徴をもっているのがサラセミアなのだそうだ。
ヘモグロビン異常症?
 サラセミアはヘモグロビン異常症とも呼ばれる。
 ヘモグロビンという言葉は誰もがしっていると思うが、一応どんな成分であるかを簡潔にまとめておくと、ヘモグロビンは酸素を運搬する成分と言える。

 酸素を体の末端部分までいきわたらせる働きをしているのがヘモグロビン。
 またヘモグロビンは、血液の赤い色の元。色素成分でもある。
 ヘモグロビンの色素成分は赤いので、われわれ人間の血は赤くなっている。

 もしヘモグロビンが黒い色素をもっていたなら血液は黒くなるだろうし、オレンジ色であれば血液はオレンジ色になっていたはず。
 サラセミアはヘモグロビンの形や大きさ、含まれている数などが異常な数値を示すことで発見されることが多い病気。
 ヘモグロビンに異常が生じると様々な疾患をもたらす可能性が高まる。
 酸欠症状や鉄欠乏性貧血症、チアノーゼ症状などをもたらすのは、血清中のヘモグロビン量が極端に低下することによって発症する。

 この場合、動脈血液中の動脈血酸素飽和度(spo2と呼ぶ)を測定するとほぼ数値の低下が見られる。酸素飽和度spo2が低下する原因参照。

 ヘモグロビン異常症は急性のものと、遺伝性の生まれつきのものがあるが、サラセミアによるヘモグロビン異常症を発症する原因の大半は遺伝性であることが解明されつつある。
マラリアとサラセミア
 サラセミアが何故地中海地域の住民に多く発症したのか?
 この解明はまだなされていない。

 しかしマラリアが多く発生している地域にこのサラセミアが多く発症すると言う統計的なデータがあるそうだ。
 マラリアと言えば、おそろしい感染症のイメージが強い。

 蚊にさされるだけで感染し高熱が出て時には命までも危険にさらすとされる感染症。
 この感染症を発症した人の遺伝子に何らかの変化がおきてサラセミアを発症したのだろうか?
自覚症状として貧血を長期にわたって感じる場合
 このサラセミアは地中海に多く出る病気ではあるが、日本にもサラセミア患者は存在する。
 どのような経緯でこの病気が発症するのかはわかっていないが、遺伝子に特有の特徴が見られ、赤血球数が大きく変化したりヘマトクリット値が大きな異常値を示したりすることでこの病気が発覚する。

 サラセミアの症状の特徴は自覚症状として貧血症状が長期的に続くこと。
 長期的に貧血が続き、一向に症状が変化しない場合は一度血液検査を受けてみることが大切だ。

 但し、鉄分が不足する貧血症の代表疾患として、鉄欠乏性貧血と呼ばれる疾患がある。

 この疾患は、栄養不足や過度の運動のしすぎなどによって鉄分が不足することが原因でもあるため、慢性的な栄養不足状況、例えば無理な食事制限を伴うダイエットなどをしている場合は、まず食生活の改善を行ったうえで検査を検討することが重要。

 ヘモグロビンに異常が見られないか?酸素飽和度が常時低下していないか?などの定期的なチェックも大切である。
サラセミアの現状と問題
 サラセミアについて調べているととても貴重なブログを見つけました。
 このブログはインドの医療ボランティアとして働いている方が記録しているブログです。

 現場の写真つきでとても勉強になるし、色々と考えることもあります。
 インドオリッサ病院日記

 と言っても何もできないのですが・・・・。

 代々引き継いでいる遺伝性のサラセミア疾患も、少しずつ遺伝子が薄れていくそうです。
 いつの日かこの病気が完全になくなると良いですね。
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